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yanagihara

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  • 04: 線画の味わい
    2023, 7月 27

    04: 線画の味わい

    線画は、柳原良平の作品における原点だ。彼にとってスケッチは日常であり、スケッチは線画から始まる。そして彼は、線画による味わい深い作品を数多く残している。 『三人のおまわりさん』(学研)の絵は、そんな挿絵を見ることのできる作品のひとつ。主人公である三人のおまわりさんは、三人とも例によって2頭身半で、ヒゲの向き以外はほぼ同じ顔なのだが、それぞれ絶妙に表情があり、しかも服装が凝っていて、コミカルながら独特の存在感を放っている。
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  • 03: 魅力という名の普遍性
    2023, 7月 20

    03: 魅力という名の普遍性

    前回は、1958年に誕生以来、半世紀を軽く超えて今なお大活躍する不滅のキャラクター「アンクルトリス」が誕生するまでについて書いた。こんな長く活躍するとは柳原良平ご本人さえ想像していなかったのでは?

    これは作品の内に、作者本人すら意識しない普遍性が備わっていたことの証と言える。つまり柳原良平の作品には「魅力という名の普遍性」が備わっている。

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  • 02: 人物画に宿るオリジナリティ
    2023, 7月 13

    02: 人物画に宿るオリジナリティ

    道は、自分で切り開く 船や港は、柳原良平が一生を通じて向き合ってきたテーマであり、その絵を前にすると誰もが、オリジナリティあふれる、柳原ならではの作風に魅了される。その魅力については今後、手を替え品を替え何度も書くことになろうが、その前にあえて、彼の作品のもうひとつの特徴である、人物画の面白さにスポットを当てておきたい。
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  • 01: どこが良いのか言えない、もどかしさ
    2023, 6月 9

    01: どこが良いのか言えない、もどかしさ

    どこが良いのか言えない、もどかしさ 船画の魅力、人物画の面白さ 柳原良平による船の絵。それはときに埠頭に停泊して浮かぶ豪華客船であったり、ときにクレーンで荷役作業中の力強いコンテナ船であったりする。作品によっては客船の甲板から手を振る旅客や、貨物船のブリッジで針路を見つめる船長が描かれていたり。船自体の絵は写実的な絵とはかけ離れた作風にもかかわらず、独特な緻密感・凝縮感が滲み出ているのに対して、人物の方は思い切りマンガチックにデフォルメされている...
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